PEAK NOTESプロジェクトの1座目として、富士宮ルートから剣ヶ峰を目指す計画を立てている。
計画を立てる過程で整理した2026年シーズンの全情報を、この記事にまとめる。
富士宮ルートは4つある富士山登山道のうち最短だ。五合目の標高2,390mは4ルート中で最も高く、山頂まで距離も時間も最短で到達できる。その分、高山病リスクは4ルート中で最も高い水準にある。
- この記事について
- 富士宮ルートの特徴
- アクセス:水ヶ塚駐車場とシャトルバス
- 2026年の入山規制と事前手続き
- コースタイム:五合目〜剣ヶ峰
- 山小屋情報
- 登山計画のポイント
- 装備チェックリスト
- 行程・費用概算
- 事前チェックリスト
- まとめ
- 関連記事
- Instagram|写真と舞台裏
この記事について
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象読者 | 富士宮ルートで富士山登山を計画している人 |
| 記事の目的 | 2026年シーズンの規制・アクセス・費用・コースタイムを一本で整理する |
| 情報ソース | 富士登山オフィシャルサイト・静岡県公式・各山小屋公式サイト(2026年5月確認) |
| 注意事項 | マイカー規制期間・シャトルバス時刻等の最新情報は必ず公式サイトで確認すること |
富士宮ルートの特徴
富士山には4つの登山ルートがある。吉田・須走・御殿場・富士宮。富士宮ルートを選ぶ理由は、距離と時間の短さに尽きる。
| 項目 | 富士宮ルート | 吉田ルート |
|---|---|---|
| 五合目標高 | 2,390m(4ルート中最高) | 2,305m |
| 山頂までの距離 | 最短 | やや長い |
| 登り所要時間 | 約5時間30分 | 約6〜7時間 |
| 登り・下りの道 | 同一ルート | 登り・下り別道 |
| 高山病リスク | 高め(急激な標高上昇) | やや低い |
| 人数制限 | なし(2026年時点) | 4,000人/日 |
| アクセスの優位性 | 東海・関西・中部圏から有利 | 首都圏から有利 |
最短であることは利点だが、一気に標高を稼ぐ設計は高山病との直結を意味する。また、登りと下りが同一ルートのため、混雑時はすれ違いによる渋滞が発生する。吉田ルートのように登り道・下り道が分かれていない。
アクセス:水ヶ塚駐車場とシャトルバス
マイカー規制期間中、富士宮口五合目への乗り入れはできない。水ヶ塚公園駐車場に車を止め、シャトルバスで五合目へ向かうのが基本ルートだ。
マイカー規制の概要
- 規制期間: 7月中旬〜9月10日頃(2025年実績:7月4日〜9月10日)
- 規制区間: 富士山スカイライン(富士宮口五合目方面)
- 2026年の確定日程: 静岡県が公式発表予定。7月中旬以降の登山では規制期間内と想定しておくこと
2026年公式発表を要確認。
水ヶ塚駐車場とシャトルバス
| 項目 | 平日 | 土日祝・お盆 |
|---|---|---|
| 駐車場料金 | 1,500円/日 | 2,000円/日 |
| シャトルバス往復 | 2,400円 | 2,400円 |
| 所要時間 | 約40分 | 約40分 |
| 平日始発 | 5:00(毎時00分発) | — |
| 最終便(下り) | 18:00頃 | — |
平日利用の場合、駐車場料金は1,500円/日が適用される。始発は5:00。混雑はお盆・週末と比べて低い水準が見込まれる。
前泊を含め2日間駐車する場合(平日)の費用は3,000円になる。
早朝に水ヶ塚を出発すれば、5:40頃に五合目へ到着できる。高度順応の時間(最低1時間)を確保してから登山開始というスケジュールが組みやすい。
富士急静岡バス(株)
2026年の入山規制と事前手続き
入山料(通行料)
- 金額: 1人1回 4,000円(静岡県側3ルート共通)
- 現地での支払いも可能だが、事前決済が推奨されている
FUJI NAVIによる事前登録(必須)
富士宮ルートで登山するには、事前にFUJI NAVIでの登録と入山料決済が必要だ。手順は以下の通り。
- 静岡県公式アプリ「FUJI NAVI」でユーザー登録
- 富士山保全・安全登山に関するeラーニングを受講し、確認テストに合格
- 入山料(4,000円)をオンライン決済
- QRコード形式の入山証を取得
- 登山口のゲートでQRコードを提示
特典: アプリで事前登録した方には各登山口で記念品(缶バッジ)進呈
受付開始時期・詳細な手順は公式サイトで確認すること。登山の1〜2ヶ月前に済ませておくのが安心だ。
富士登山オフィシャルサイト
夜間入山規制
- 規制時間: 14:00〜翌3:00
- 入山できる条件: 山小屋宿泊者のみ
日帰り日中行動(シャトルバス始発5:00利用→6:30頃登山開始)は規制時間外の行動になる。山小屋予約がなくても問題ない。
コースタイム:五合目〜剣ヶ峰
| 区間 | 標高 | 登り | 下り |
|---|---|---|---|
| 五合目 → 六合目 | 〜2,490m | 25分 | 15分 |
| 六合目 → 新七合目(宝永山荘) | 〜2,790m | 60分 | 40分 |
| 新七合目 → 元祖七合目(山口山荘) | 3,010m | 50分 | 35分 |
| 元祖七合目 → 八合目(池田館) | 3,250m | 50分 | 35分 |
| 八合目 → 九合目(萬年雪山荘) | 〜3,460m | 45分 | 30分 |
| 九合目 → 九合五勺(胸突山荘) | 〜3,590m | 35分 | 25分 |
| 九合五勺 → 剣ヶ峰 | 3,776m | 45分 | 48分 |
| 合計 | 約5時間30分 | 約3時間50分 |
参考コースタイム(富士登山オフィシャルサイト・表富士宮口登山組合)。体力・高山病・混雑で大幅に変わる。
五合目での高度順応(最低1時間)を加えると、五合目到着から山頂まで6時間30分以上を見込む必要がある。休憩・立ち止まりを含めて7〜8時間を計画に織り込むのが現実的だ。
山小屋情報
富士宮ルートには五合目から山頂まで6つの山小屋が点在する。
| 合目 | 山小屋名 | 標高 |
|---|---|---|
| 新六合目 | 2,493m | |
| 元祖七合目 | 3,010m | |
| 八合目 | 3,250m | |
| 九合目 | 約3,460m | |
| 九合五勺 | 約3,590m | |
| 山頂 | 3,776m |
営業期間目安: 2026年7月10日〜9月9日前後(各小屋により異なる) 料金目安(素泊まり): 11,000〜12,000円前後
山頂泊・ご来光狙いは早期予約が必要だ。7月中旬は人気の日程のため、予約受付開始後すみやかに確保すること。
登山計画のポイント
1. 高山病対策を最優先にする
富士宮ルートの最大リスクは高山病だ。平地から一気に2,390mへ到達し、さらに1,386m登る。
- 五合目で最低1時間の高度順応時間を確保する(計画に組み込む)
- 登りのペースを意識的に落とす(特に六合目〜元祖七合目)
- 行動中の水分摂取:500ml/時を目安にする
- 頭痛・吐き気・強い倦怠感が出たら下山を優先する
高山病は体力や経験に関係なく発症する。「まだいける」の判断は慎重にする必要がある。
2. 下山道の渋滞
登り・下りが同一ルートのため、下山時に登山者とすれ違う。特に八合目〜六合目の岩場区間は幅が狭く、混雑時は待ち時間が発生する。最終シャトルバスの時刻から逆算したスケジュールを組むこと。
3. 装備のポイント
富士宮ルートは岩場が多い。ソールの固いトレッキングシューズが向いている。
| アイテム | 優先度 | 備考 |
|---|---|---|
| ◎必須 | 30L程度・両手フリー | |
| ◎必須 | ハイカット/硬めソール | |
| ◎必須 | 山頂付近は天候急変が多い | |
| ◎必須 | 山頂気温は夏でも5〜10℃ | |
| ◎必須 | 早朝出発・緊急時に必要 | |
| ◎必須 | 紫外線対策 | |
| ◎必須 | 紫外線対策 | |
| ◎必須 | 五合目以上は紫外線が強い | |
| ◎必須 | 1~2L | |
| ◎必須 | 高カロリーで食べやすいもの | |
| 現金 | ◎必須 | 100円玉多め、山小屋・トイレ用 |
| ○推奨 | 山頂付近の冷風・砂埃対策に有効 |
装備チェックリスト
こちらの記事に持ち物チェックリストをまとめた。
装備の準備や、登山前の忘れ物チェックに活用いただきたい。
(なお、富士登山ではテント装備は必要ない)
www.nixietrailsupply.com
行程・費用概算
前泊1泊・日帰り登山のモデルケースとして試算した。
行程(モデルケース)
| 時刻 | 行動 | |
|---|---|---|
| 前日 | 13:00頃 | 現地へ出発 |
| 前日 | 16:30頃 | 前泊ホテル チェックイン |
| 登山日 | 03:30 | 起床・出発 |
| 登山日 | 04:00 | 水ヶ塚P 着・準備 |
| 登山日 | 05:00 | シャトルバス始発 乗車(所要約40分) |
| 登山日 | 05:40 | 富士宮口5合目 着・高度順応(約1時間) |
| 登山日 | 06:30 | 登山開始 |
| 登山日 | 12:00〜13:00 | 剣ヶ峰 山頂(標高3,776m) |
| 登山日 | 15:00〜16:00 | 5合目 帰着 |
| 登山日 | 16:00 | シャトルバス乗車 |
| 登山日 | 17:30頃 | 下山後温泉 入浴(500円) |
| 登山日 | 19:00頃 | 帰路 |
| 翌日以降 | — | 予備日(悪天候・体調不良時の予備) |
十分な経験・体力・技術がない限り山小屋に泊まらない日帰り登山は大変危険だ。富士宮ルートは標高差を一気に登るため高山病リスクが高く、五合目での高度順応が推奨される。下り最終バス(18:00発)に間に合うよう、「たとえ山頂に着いていなくても遅くとも14:30には下山を開始する」ことが推奨されている。
安全上、山小屋に1泊する行程での登山が推奨されている。
費用概算
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| 前泊ホテル(御殿場・裾野エリア目安・1泊) | 7,000〜10,000円 |
| 水ヶ塚駐車場(平日・2日分) | 3,000円 |
| シャトルバス往復 | 2,400円 |
| 入山料 | 4,000円 |
| 下山後温泉(御胎内温泉健康センター等) | 500円 |
| 合計 | 約17,000〜20,000円 |
食料・ガソリン・消耗品等を除く。
水ヶ塚駐車場周辺には下山後に立ち寄れる温泉施設がいくつかある。利用前に定休日を確認しておくこと。
事前チェックリスト
| 手続き | 期限の目安 |
|---|---|
| FUJI NAVI登録・eラーニング修了・入山料決済 | 登山1〜2ヶ月前を推奨 |
| 前泊ホテル・山小屋 予約 | できるだけ早く |
| 前日:天気予報・シャトルバス運行状況確認 | 前日 |
まとめ
| 確認事項 | 内容 |
|---|---|
| マイカー規制 | 7月中旬〜9月10日頃。水ヶ塚P(平日1,500円/日)+シャトルバス |
| シャトルバス始発 | 平日5:00(毎時00分発・所要約40分) |
| 入山料 | 4,000円。FUJI NAVIで事前登録・eラーニング・決済が必須 |
| 夜間入山規制 | 14:00〜翌3:00。早朝出発の日帰り日中行動は非該当 |
| コースタイム | 登り約5時間30分(高度順応1h込みで6時間30分以上を計画) |
| 費用概算(前泊込み) | 約17,000〜20,000円 |
富士宮ルートは最短だが、準備なしで登れる山ではない。特にFUJI NAVIの事前手続きは、登山1〜2ヶ月前に済ませておく必要がある。高山病対策と夜間規制への対応を計画段階で組み込むことが、当日の判断余地を確保することにつながる。
※情報の出典:
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