
稜線のテント場で朝を迎えるとき、荷物の重さは前夜に出る。
40Lのザックに詰め込んだ装備のひとつひとつが、眠れない夜に頭を巡る。 あれは本当に必要だったのか。次はこう変えようと、シュラフの中で計算が始まる。
2025年夏の唐松岳と、同年秋の涸沢カール。2回のテント泊で、Gregory Zulu 40に同じ装備を詰めて山に入った。 この記事では、その装備リストと、2026年春に整理した「変えること・変えないこと」を記録する。
- はじめに
- ザックのスペック:Gregory Zulu 40
- 2025年 実装備リスト
- フィールドで使って分かったこと
- 2026年の選び直し
- まとめ
- 使用ギア一覧
- 関連記事
- Instagram|写真と舞台裏
はじめに
テント泊登山の装備選びで最初に決めるべきことは、「ザックの容量」だと思っている。 容量が決まれば、詰められる量の上限が決まる。上限が決まれば、優先順位をつけざるを得なくなる。
40Lというサイズは、1泊2日のテント泊に対して「ちょうど足りる」容量だ。余裕があるとは言えないが、必要なものを精選すれば快適に機能する。
唐松岳(2025年夏)と涸沢カール(2025年9月)、この2回の山行で装備はほぼ同じだった。その経験をベースに、2026年春の装備整理で何を変え、何を変えなかったかを書く。
ザックのスペック:Gregory Zulu 40
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド | Gregory(グレゴリー) |
| モデル | Zulu 40 |
| 容量 | 40L |
| 背面システム | FreeFloat:背面パネルとザック本体の間に空間がある通気設計 |
| 主な用途 | 1〜2泊のテント泊登山 |
背面メッシュ構造の恩恵は、夏山の登りで実感する。背中とザックの間に空気が流れるため、蒸れが明らかに少ない。ただしこの構造ゆえにフレームがなく、重量物の詰め方には気を使う。重いものを背中側・上部に寄せるのが基本だ。
2025年 実装備リスト
唐松岳・涸沢カール共通の装備構成。
| カテゴリ | ギア |
|---|---|
| ザック | Gregory Zulu 40 |
| テント | モンベル ステラリッジテント2 |
| シュラフ | モンベル シームレスダウンハガー800 #3(快適温度4℃) |
| マット | モンベル フォームパッド 120 |
| バーナー | SOTO アミカス |
| クッカー | SOTO アルミクッカーセットM |
| 燃料 | SOTO パワーガス250トリプルミックス |
| GPS時計 | Garmin Instinct 2 Dual Power |
| ヘッドライト | LED LENSER SEO |
| ボトル | Platypus ソフトボトル 1.0L |
| ランタン | モンベル ミニランタン |
全装備の詳しい紹介はこちら www.nixietrailsupply.com
フィールドで使って分かったこと
モンベル ステラリッジテント2
軽量さと設営の簡便さが両立している。1人で使う前提なら2人用(テント2)がちょうどいい。荷物を前室に出せる余裕は、テント内での快適さに直結する。
涸沢のでは雷雨・暴風に見舞われた。ペグの打ち込みがほぼできないテント場だったため、張り綱との組み合わせが重要になった。それでもテントは無事で、改めて素晴らしいテントだと感じた。
www.youtube.com
www.nixietrailsupply.com
モンベル シームレスダウンハガー800 #3
快適温度4℃という仕様は、夏の北アルプスで誤差なく機能した。唐松岳の夜は最低7℃、涸沢の9月は深夜に5℃前後まで下がったが、どちらも寒さで目が覚めることはなかった。
コンプレッションして圧縮するとかなり小さくなり、ザック内のスペース確保に貢献する。
SOTO アミカス
軽量コンパクトで風に強い。1泊2日の行動中、ガスの消費量は250缶1本で十分だった。着火のレスポンスがよく、稜線上での操作でストレスを感じたことはない。
SOTO アルミクッカーセットM
機能面での不満はない。お湯を沸かす・アルファ米を戻す・インスタントラーメンを調理するという一連の用途はカバーしている。
ただし、ほかの装備を絞り込んでいくなかで、相対的に重量が気になり始めた。 クッカーは「軽くなるほど、他のものへの許容が増える」ギアだと思っている。
Platypus ソフトボトル 1.0L
収納時はほぼゼロになる。これに代わる選択肢を私は持っていない。 山小屋・水場で水を補充する前提の行動なら、1Lで十分だと感じている。
2026年の選び直し
2025年の2回の山行を終えて、装備の見直しは「変えること」より「変えないと決めること」の方が多かった。
変えること——クッカー(検討中)
SOTO アルミクッカーセットMは引き続き現役だが、チタンクッカーへの移行を検討している。 装備全体を絞り込む中で、クッカーの重量は後回しにしてきた部分だ。次の山行前に判断する予定だ。 候補モデルの比較は別途 Field Guide にまとめた。
変えること——ヘッドライト(検討中)
LED LENSER SEOは現役だが、USB-C充電への統一を進める中で見直し候補に入っている。 次の山行前に判断する予定だ。軽量・USB-Cを軸にした選び方は、別途 Field Guide にまとめた。
変えないもの——ザック・テント・シュラフ
Gregory Zulu 40の40Lは1泊2日の適正容量だ。容量が余れば余計なものを入れたくなる。 この制約自体が装備選びの規律になっている。変える理由がない。
モンベル ステラリッジテント2とシームレスダウンハガー800 #3も同様だ。 不満のないものを変えない、という判断は装備選びの中で意外に難しい。
まとめ
| ギア | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| ◎ 継続 | 40Lは1泊2日の適正容量。制約が装備選びの規律になる | |
| ◎ 継続 | 軽量・設営性・2人用の余裕、不満なし | |
| ◎ 継続 | 夏〜秋の北アルプスで温度仕様が誤差なく機能 | |
| ○ 継続 | 軽量・コンパクト。収納性は最優先ではないなら選択肢 | |
| ◎ 継続 | 軽量・着火安定。1泊分なら250缶1本 | |
| △ 変更検討 | 重量差を理由にチタンクッカーへの移行を検討中 | |
| △ 変更検討 | USB-C統一の観点で見直し中 | |
| ◎ 継続 | 収納時ほぼゼロ。代替なし | |
| ○ 継続 | テント内照明として機能。用途は限定的 |
装備の選び直しは、山から帰ったすぐ後が最も精度が高い。 体が山の感触を覚えているうちに、何が足りなかったか、何が重く感じたかを書き留めておくことが次の山行の準備になる。
使用ギア一覧
関連記事
Instagram|写真と舞台裏
フィールドでの記録を写真で残しています。
写真では伝えきれない空気がある。
映像では語りきれない準備がある。
実際に経験しないと得られないものがある。
ではでは。
![[グレゴリー] ZULU45 ズール45 ハローブルー M/L [グレゴリー] ZULU45 ズール45 ハローブルー M/L](https://m.media-amazon.com/images/I/31px7LHKhOL._SL500_.jpg)




