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8月の仙丈ヶ岳テント泊に向けて、装備の軽量化を検討。 クッカーを検討後に残った課題が、カトラリーだった。スプーンとフォークを2本持ち続けるのか、スポーク1本にまとめるのか——その問いをきちんと整理したことがなかった。
登山のカトラリーは、重量に対する意識がはっきり出るギアだ。単価が低いからこそ「とりあえず」で済ませやすい。だが形状の選択で、重量差は最大25g以上変わる。
この記事では、チタン製カトラリーを「形状」と「重量」の2軸で整理する。スポーク・スプーン・フォーク別体、各カテゴリの代表製品を比較した上で、用途ごとの結論を出す。
この記事について
対象読者: テント泊登山またはULハイキングで使うカトラリーを見直したい人。現在スプーンとフォークを別々に持っていて、軽量化の余地を探っている人も含む。
扱う内容: - チタンカトラリーの形状分類(スポーク系一体型 / スプーン+フォーク別体) - 4製品の重量・素材・用途比較 - 用途別の選び方
各製品のスペックはメーカー公式情報をもとに整理した。
チタンカトラリーの選び方
形状で選ぶ
チタン製カトラリーには、大きく2つの形状がある。
① スポーク系(一体型)
スプーンとフォークの機能を1本に統合した形状の総称。すくう・刺すの両方に対応し、荷物を1本に絞れる。重量は12〜16g程度。
一体型には2つのタイプがある。TOAKSのように先端がフォーク形状になっているタイプと、スノーピークのように先端に切り込みが入っているタイプだ。どちらも「スプーン機能が主体・フォーク機能を兼ねる」点では同じカテゴリに属する。
実用上の違いは形状の分類ではなく、「すくう力」と「刺す力」のバランスの傾向差として現れる。先端がフォーク形状のタイプはやや刺す力が強く、先端の切り込みが浅いタイプはスプーン面積が広いぶんすくう動作が安定しやすい。
② スプーン・フォーク 別体
スプーンとフォークをそれぞれ単体で持つスタイル。食材に応じて使い分けられる。パスタや炒め物など「刺す」動作が多い山ごはんをよく作る人に向く。2本分の重量がかかるが、エバニューの単体モデルなら2本合わせて38gに収まる。
重量で選ぶ
カトラリー1本あたりの重量を感覚値で整理すると以下のようになる。
| 重量帯 | 水準感 | 代表的な選択肢 |
|---|---|---|
| 〜15g | 超軽量 | スポーク系(一体型) |
| 16〜25g | 軽量 | スプーン・フォーク単体 |
| 26〜40g | 標準(2本セット) | 国内ブランドのセット品 |
ULを意識するなら20g以下を目安にするとよい。
製品比較(4モデル)
メーカー公式スペックをもとに整理した。
| 製品 | 形状 | 重量 | 全長 | 素材 | 製造 |
|---|---|---|---|---|---|
| TOAKS Ultralight Titanium Spork | スポーク系 | 12.5g | 約162mm | チタン | — |
| スノーピーク チタン先割れスプーン | スポーク系 | 16g | 165mm | チタン | — |
| エバニュー Ti THE FORK | フォーク | 18g | 182mm | チタン | 日本製 |
| エバニュー Ti THE SPOON | スプーン | 20g | 175mm | チタン | 日本製 |
| モンベル チタンスプーン&フォークセット | スプーン+フォーク | 30g(セット) | 165mm | チタン | — |
製品詳細
TOAKS Ultralight Titanium Spork(SLV-04)
重量:12.5g。 現時点で入手しやすいチタン製スポークの中で最軽量クラスに位置する。コーティングなしの純チタン製で、素材の性質上、錆びや腐食に強い。
長さ約162mmはやや短めだが、フリーズドライや混ぜて食べるスタイルなら問題にならない。カップ麺や丼系の山ごはんを主に食べる人に向く。汁物を「すくう」は得意、「刺す」はサラダや柔らかい食材向け。
スノーピーク チタン先割れスプーン
重量:16g。 スポーク系カトラリーの中でスプーン面積が広く、汁物・ご飯もの向きの設計だ。先端の切り込みはフォーク機能を兼ねるが、すくう動作が主体となる場面での安定感が高い。
スノーピークは日本ブランドの信頼感と、国内での入手しやすさがある。価格帯もチタンカトラリーの中では控えめだ。
エバニュー Ti THE SPOON / Ti THE FORK
重量:スプーン20g / フォーク18g。 エバニューが発売した日本製の単体カトラリー。全長175mmと4製品中最も長く、深めのクッカーでも底まで届く。
スプーンとフォークを別体で持つことで、食材に応じた使い分けが可能になる。2本セットで38gと、スポーク1本より重くなるが、食事の幅が広い人には投資に値する。「登山での食事に手を抜きたくない」という方向性のギアだ。
日本製という点は、品質の均一性という観点でひとつの安心材料になる。
モンベル チタンスプーン&フォークセット
重量:セット30g。 スプーンとフォークのセットとして手軽に揃えられる定番品。カラビナ付きで、ザックや装備に吊るして携行できる。
2本セットで30gという数値は、スポーク2本分より重いが、別体の利便性とのトレードオフだ。初めてチタン製カトラリーを選ぶ場合や、スプーン・フォークを別々に使いたいが重量はまとめて抑えたい場合に向く。
どれを選ぶか
| 使い方・優先事項 | 推奨 |
|---|---|
| 最軽量を追求したい(UL) | TOAKS Ultralight Spork(12.5g) |
| 1本完結・汁物中心・日本ブランドで選びたい | スノーピーク チタン先割れスプーン(16g) |
| 日本製・スプーンとフォークを別々に使いたい | エバニュー Ti THE SPOON / Ti THE FORK |
| セットでまとめて揃えたい・初めての1本 | モンベル チタンスプーン&フォークセット(30g) |
重量だけで見れば、TOAKS Ultralight Spork一択になる。ただし「山での食事に何を食べるか」によって、正解は変わる。
汁物中心・フリーズドライ主体であれば、スポーク1本で十分だ。炒め物・パスタ・固形食材を多く食べるなら、フォーク単体があると快適さが変わる。エバニューの単体モデルは、その分岐を後から選べる設計でもある。
まとめ
| 製品 | 重量 | こんな人に |
|---|---|---|
| TOAKS Ultralight Spork | 12.5g | 1gでも削りたい。フリーズドライ中心 |
| スノーピーク チタン先割れスプーン | 16g | 1本完結・汁物中心・日本ブランドを選びたい |
| エバニュー Ti THE FORK / SPOON | 18g / 20g | 日本製で別体を揃えたい |
| モンベル チタンスプーン&フォークセット | 30g(セット) | セットで手軽に揃えたい |
チタンカトラリーの選択肢は、価格差が大きくない。最軽量のTOAKS Ultralight Sporkと、エバニューのフォーク+スプーン2本の差は25.5g。ペットボトルのキャップ1個分にも満たない。だからこそ、重量より「どう使うか」で決める方が納得感が高い。
※スペック情報の出典:
TOAKS Ultralight Titanium Spork SLV-04(2026年4月確認)
モンベル チタンスプーン&フォークセット 公式(2026年4月確認)
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