アイキャッチ画像はAI生成画像を使用しています。
1kgのザックと500gのザックは、山の上では単純な500gの差ではない。そのまま積み重なって、長い下りで膝への負担になる。
テント泊向けの軽量バックパックは選択肢が増えた。整理されていない情報の中から、実用的な4モデルを比較する。
この記事について
対象読者:テント泊登山の装備を軽量化したい人。これからULザックへの移行を検討している人 記事の目的:40〜60L帯の軽量バックパックを重量・容量・構造・価格で比較し、選択の基準を示す
UL登山の装備全体については、以下の入門ガイドを参照してほしい。
軽量バックパックを選ぶ4つの軸
| 軸 | 着目点 |
|---|---|
| 重量 | パック単体の重量。フレームの有無・素材が重量を左右する |
| 容量 | 1泊テント泊で30〜40L、2〜3泊で40〜50Lが目安 |
| フレーム構造 | フレーム有りは荷重分散に優れるが重量増。フレームレスは軽量だがパッキング技術が必要 |
| 価格・入手性 | 国産ULブランドや海外メーカーは入手に時間がかかる場合がある |
4モデルの比較表
※スペック・価格はメーカー公式サイトの情報に基づく(2026年4月確認)
| モデル | 重量 | 容量 | フレーム | 参考価格 |
|---|---|---|---|---|
| モンベル バーサライトパック 40 | 480g | 40L | フレームレス | ¥16,000 |
| 山と道 THREE M(UX10 White / Standard / M) | 554g | 40L | フレームレス | ¥38,000 |
| 山と道 ONE(TS White / 51cm) | 558g + HB-M 130g | 50〜55L | カーボンフレーム(X-flame) | ¥54,000 |
| Gossamer Gear Mariposa 60(M) | 884g | 60L | アルミフレーム | ¥46,200 |
各モデルの詳細
モンベル バーサライトパック 40
480g、40L。
モンベルが「バリスティック®ナイロン」と呼ぶ独自素材を採用した軽量ザックだ。30デニールの薄手生地ながら、従来ナイロンの約2倍の引き裂き強度を持つという。
フレームレス設計のため、荷物のパッキングが背負い心地に影響しやすい。寝袋やマットなど柔らかいものを背面側に配置する基本を守れば、10kg以下の荷物には問題なく対応できる。
国内のモンベル店舗で試着・購入できる点は、他のULブランドに対する明確な優位性だ。価格帯も¥16,000と比較的手にしやすい。初めてULザックを検討する人への入口として機能する。
山と道 THREE M
554g、40L(UX10 White / Standard / Mサイズ)。
THREE Mには素材・タイプ・サイズの組み合わせによって複数のバリエーションがある。カラー「Black, Blue, Bright Orange, Turquoise, Brick Red, Cloud Gray, Slate Khaki」はECOPAK EPX200(200g/㎡)素材、「UX10 White」のみX-Pac UX10(85g/㎡)素材だ。各タイプのMサイズ重量は以下の通り。
| 素材 | タイプ | Mサイズ重量 |
|---|---|---|
| ECOPAK EPX200 | Standard | 682g |
| ECOPAK EPX200 | Mesh | 657g |
| ECOPAK EPX200 | Zip | 672g |
| X-Pac UX10 | Standard | 554g |
| X-Pac UX10 | Mesh | 560g |
| X-Pac UX10 | Zip | 556g |
最軽量はUX10 White Standard Mサイズの554gだ。この記事ではこのモデルを基準に紹介する。
フレームレス設計のため、荷物のパッキングが背負い心地に直結する。フレームレスのULザックは、重い荷物を正しく詰められる経験が前提になる。その点では「誰でも快適に背負える」モデルではなく、自分のパッキングスタイルが確立している人向けの選択肢だ。
山と道 ONE(TS White / 51cm)
558g(ボディのみ)、50〜55L。
ONEも素材によって2ラインある。カラー「Black, Classic Blue, Gray, Mustard」と「TS White」でスペックが異なる。Mサイズ相当(背面長51cm)の重量は以下の通り。
| カラー | ボディ素材 | 背面長51cm 重量 |
|---|---|---|
| Black / Classic Blue / Gray / Mustard | Pertex®07RS-PC | 574g |
| TS White | Pertex®07RS-PC + 30D HT Silnylon | 558g |
この記事では最軽量のTS White 背面長51cmを基準にする。ヒップベルトMサイズ(130g)を装着した場合の総重量は688gになる。
X-flameカーボンフレームを搭載した、軽量と荷重分散を両立するモデルだ。フレームがある分、THREEよりも重量は増えるが、10kgを超える荷物を背負う場面での背負い心地は大きく異なる。
背面長は5サイズ(45/48/51/54/57cm)から選べるため、自分の体型に合わせた調整幅が広い。2〜4泊のテント泊に対応できる容量と軽量性のバランスは、この価格帯では高い水準にある。
Gossamer Gear Mariposa 60
884g(Mサイズ)、60L。
アメリカのウルトラライトブランド、Gossamer Gear(ゴッサマーギア)の定番モデルだ。60Lという大容量とアルミフレームによる荷重分散性能が、長期ハイキングに対応する。本体素材はメインに100D Robic nylon、底部に200D Robic nylonを採用し、DWR撥水加工を施している。
884gという重量は今回の4モデル中では最重量だが、容量60LとアルミフレームによるフィットはJMTや長期縦走を想定すると合理的な選択になる。日帰りや1〜2泊向けではなく、長距離・長期向けのモデルだと理解するほうが適切だ。
Gossamer Gearの公式サイト(米国)からは日本への発送に対応していない。国内では日本代理店のアイファ株式会社(shop.aifa.co.jp)から購入できる。試着の機会は少ない点は考慮に入れておきたい。
選び方のまとめ
| こんな人に | おすすめモデル |
|---|---|
| 入門・価格を抑えたい・店舗で試したい | モンベル バーサライトパック 40 |
| 軽さを最優先・フレームレスに慣れた人 | 山と道 THREE |
| 容量と荷重分散も必要・中長期テント泊 | 山と道 ONE |
| 長期縦走・大容量・海外ハイキングも視野 | Gossamer Gear Mariposa 60 |
軽量バックパックを選ぶときに陥りやすいのは、「グラムだけを見て選ぶ」ことだ。
フレームの有無は背負い心地に直結し、容量は山行スタイルと連動する。重量は最終的な選択基準のひとつに過ぎない。自分の山行パターンを先に決めてから、モデルを絞り込むほうが後悔が少ない。
使用・参考ギア一覧
| 商品名 | リンク |
|---|---|
| モンベル バーサライトパック 40 | Amazonで見る |
| 山と道 THREE M | 公式ページで見る |
| 山と道 ONE | 公式ページで見る |
| Gossamer Gear Mariposa 60 | Amazonで見る |
※スペック情報の出典:
モンベル バーサライトパック 40 公式ページ(2026年4月確認)
Gossamer Gear Mariposa 60(アイファ株式会社、2026年4月確認)
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