
仙丈ヶ岳の計画で、テントを見直すことにした。
現在使っているモンベルのステラリッジは信頼しているが、重量が気になっている。 PEAK NOTESの山行が増えるにつれ、1.5kg以下という基準が現実的な選択になってきた。 2026年の主要5モデルを調べた。
テントは、装備の中でも重量と体積の両方に大きく影響するギアだ。 1kgの差は、荷を背負って稜線を歩けばはっきりと感じる重さになる。
「1.5kg以下」を基準に選ぶと、山岳テントの選択肢は一気に絞れる。技術の進化で、かつては特殊だったこの重量帯が現実的な選択になった。2026年の注目5モデルを、スペックと特徴から整理する。
この記事について
山岳テントを選ぶ際に必要な情報を整理した記事だ。対象は以下の読者を想定している。
- テント泊を始めたい、または買い替えを検討している登山者
- 現在の装備より1kg以上軽量化したいハイカー
取り上げるのは、各メーカーの日本公式スペックをもとにした5モデルだ。実際の山行使用レポートではなく、リサーチ記事である。
選び方の3つの軸
テントを選ぶとき、重量だけで判断すると失敗しやすい。先に以下の3軸を整理すると、比較が効率的になる。
軸1:重量(最小重量 vs 収納重量)
カタログに記載される重量には「最小重量」と「収納重量(フル)」の2種類がある。
- 最小重量:テント本体・フライ・ポールのみの重量
- 収納重量:ペグ・張り綱・スタッフバッグなど一式を含む重量
差は100〜300g出ることがある。比較するときは同じ基準で見ることが重要だ。この記事では基本的に最小重量(本体+フライ+ポール)で比較する。
軸2:使用人数(ソロ vs 2人)
1人用と2人用では、テントの重量差は200〜400g程度になることが多い。ソロ登山が前提なら1人用を選ぶ理由は明確だが、2人用には「1人でも余裕を持って使える」メリットがある。どちらをメインに使うかを先に決める。
軸3:自立型 vs 非自立型
自立型はポールだけで形を保ち、ペグなしでも設営できる。岩場や土が少ない稜線でも対応しやすい。
非自立型はポールとペグとガイラインで形を作る。設営に習熟が必要だが、軽量化幅が大きい。山と道・zpacks等のULシェルターはこちらが多い。
初めてのテント泊または岩稜帯を含む山行なら、自立型を選ぶ方が現実的だ。
5モデルを詳しく見る
① ライペン(アライテント)SLソロ
国産山岳テントの中で、1kg以下・自立型・ダブルウォールという希少な組み合わせを実現したモデルだ。900gという数値はソロ装備の軽量化に直結する。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 使用人数 | 1人用 |
| 最小重量 | 900g |
| 内部サイズ | 間口205cm × 奥行90cm × 高さ95cm |
| 前室 | 奥行38cm |
| 収納サイズ | 25×19×8cm(フレーム38cm) |
| 本体素材 | 12dn リップストップナイロン |
| フライ素材 | 15dn リップストップナイロン(PUコーティング) |
| 構造 | 自立型・ダブルウォール |
専用アンダーシート(150g)が付属。アンダーシート含む合計は1,050g。
設営はポールを2本クロスさせる吊り下げ式。ライペン(アライテント)は修理対応・部品供給も充実しており、長期使用の安心感がある。
② MSR ハバハバLT
米国ブランドMSRの2人用軽量テントで、日本正規代理店(e-mot.co.jp)が流通を担う。2025年にリニューアルされたモデルで、フライにはPFASフリーのシリコン処理素材を採用している。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 使用人数 | 2人用 |
| 最小重量 | 1,360g |
| 総重量 | 1,540g |
| 収納サイズ | 51×14cm |
| フライ素材 | 20Dリップストップナイロン(PFASフリーシリコン処理) |
| 構造 | 自立型・ダブルウォール |
| ドア | 2箇所 |
2人用として充分な居住空間を確保しながら1.4kg以内に収めた設計で、ソロで使っても広さに余裕がある。ドアが両サイドにあり、濡れた装備の出し入れがしやすい。国内での修理・部品対応は日本正規代理店(e-mot.co.jp)経由になる。
③ NEMO Dragonfly OSMO 2P
NEMOの主力軽量テント。最小重量1,260gで、2人用自立型テントとして軽量な部類に位置する。国内ではNEMO Equipment Japan公式サイト(nemoequipment.jp)から購入できる。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 使用人数 | 2人用 |
| 最小重量 | 1,260g |
| フロア面積 | 2.7㎡ |
| 本体素材 | ポリエステル・ノーシーアムメッシュ |
| フライ・フロア素材 | OSMO™リップストップ(ナイロン・ポリエステル) |
| 構造 | 自立型・ダブルウォール |
| ドア | 2箇所(Gatekeeper™タイバック付き) |
| 国内価格 | ¥85,800(税込) |
OSMO素材はPFAS(有機フッ素化合物)フリーでありながら、化学薬品を添加することなく難燃性基準を満たし、環境負荷を抑えた選択肢として注目されている。大開口ドアにタイバック機能が付いており、開放時のベンチレーションも確保されている。
↓画像リンクは「Dragonfly™ Bikepack OSMO™ 2P」
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④ モンベル ステラリッジテント2
国内最大手アウトドアブランドの定番山岳テント。2人用・自立型の選択肢として流通量・実績ともに国内随一のモデルだ。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 使用人数 | 2人用 |
| 最小重量 | 1,230g(本体+レインフライ+ポール) |
| 収納重量 | 1,430g(ペグ・ガイライン・バッグ含む) |
| 本体素材 | 10デニール高強力ポリエステル(撥水加工) |
| フロア素材 | 30dn バリスティック®ナイロン・リップストップ(耐水圧1,500mm) |
| ポール | アルミニウム合金(Φ8.5mm) |
| 構造 | 自立型・ダブルウォール・吊り下げ式 |
| 対応シーズン | 春〜冬(スノーフライ別売) |
吊り下げ式フレーム構造のため強風での安定性が高く、3,000m峰の稜線でも実績が多い。部品調達・修理対応の安心感が大きい。これが選ばれる最大の理由のひとつだ。
⑤ モンベル ステラリッジテントトレール2
従来のステラリッジテント2から出入り口の位置を長辺側に変更した派生モデルだ。
※2026年4月中旬入荷予定
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 使用人数 | 2人用 |
| 最小重量 | 1,380g(本体+レインフライ+ポール) |
| 収納重量 | 1,590g(ペグ・ガイライン・バッグ含む) |
| 本体重量 | 980g(ポール含む) |
| 本体素材 | 15デニール・ナイロン・リップストップ(撥水加工) |
| フロア素材 | 30dn ナイロン・リップストップ(耐水圧1,500mm) |
| ポール | アルミニウム合金(Φ8.5mm) |
| 出入口 | 長辺側 |
| 収納サイズ | 本体 Φ14.5×30cm、ポール Φ5×41cm |
| 対応シーズン | 春〜秋 |
出入り口が長辺にあることで、靴の脱ぎ履きやザックの出し入れが従来より格段にしやすくなる。1泊以上の山行や、テント内での動きが多い場合に恩恵が大きい。ステラリッジ2と比べて本体素材が15dn(ステラリッジ2は10dn)に変わり、重量は約150g増えている。冬季使用はスノーフライ非対応のため、秋山以降の高所山行には向かない。
5モデルの比較表
| 製品 | 人数 | 最小重量 | 自立 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| ライペン(アライテント)SLソロ | 1人 | 900g | ✓ | 国産・1kg以下の自立型 |
| NEMO Dragonfly OSMO 2P | 2人 | 1,260g | ✓ | PFAS-free素材・大開口ドア |
| モンベル ステラリッジテント2 | 2人 | 1,230g | ✓ | 定番・部品調達・修理対応◎ |
| MSR ハバハバLT | 2人 | 1,360g | ✓ | 日本正規代理店扱い・PFASフリー |
| モンベル ステラリッジテントトレール2 | 2人 | 1,380g | ✓ | 長辺出入口・春〜秋対応 |
山行スタイル別の選び方
ソロテント泊・入門〜中級
ライペン(アライテント)SLソロが現状の最有力候補だ。1kg以下・自立型・国産という3点が揃うモデルは稀有で、900gという数値はソロ装備の軽量化に直結する。
2人用・軽量重視・国産
モンベル ステラリッジテント2(1,230g)は5モデルの2人用の中で最軽量だ。軽量性と国内修理対応・入手性を両立したい場合の筆頭になる。
2人用・軽量重視・環境配慮素材
NEMO Dragonfly OSMO 2P(1,260g)。PFAS-free素材への関心があり、広い大開口ドアの使い勝手を重視する場合に向く。
2人用・海外ブランド・日本正規代理店サポート
MSR ハバハバLT(1,360g)。e-mot.co.jpが正規代理店として国内サポートを担っており、海外ブランドながら修理対応の窓口が明確な点が安心材料になる。
2人用・テント内の使いやすさ重視
モンベル ステラリッジテントトレール2(1,380g)。設営・撤収の手間を減らしたい、または荷物の出し入れが多い山行に向く。冬山には対応しないため、使用シーズンを確認してから選ぶ。
まとめ
「1.5kg以下」という基準は、装備全体の軽量化を考えるうえで合理的な目安だ。テント単体で2〜3kgが当たり前だった時代から、技術の進化で1kg前後が現実的になっている。
判断の起点は「1人か2人か」だ。ここが決まれば選択肢は絞れる。
| 条件 | 推奨モデル |
|---|---|
| ソロ・軽量優先 | ライペン(アライテント)SLソロ(900g) |
| 2人・軽量&国産・信頼性 | モンベル ステラリッジテント2(1,230g) |
| 2人・軽量&PFAS-free素材 | NEMO Dragonfly OSMO 2P(1,260g) |
| 2人・日本正規代理店サポート | MSR ハバハバLT(1,360g) |
| 2人・快適性重視・長辺出入口 | モンベル ステラリッジテントトレール2(1,380g) |
使用・参考ギア一覧
| 商品名 | リンク |
|---|---|
| ライペン(アライテント)SLソロ | Amazonで見る |
| MSR ハバハバLT | Amazonで見る |
| NEMO Dragonfly OSMO 2P | Amazonで見る |
| モンベル ステラリッジテント2 本体 | Amazonで見る |
| モンベル ステラリッジテントトレール2 | Amazonで見る |
※スペック情報の出典:
ライペン(アライテント)SLソロ 公式製品ページ(2026年4月確認)
MSR ハバハバLT 公式ページ(e-mot.co.jp 日本正規代理店・2026年4月確認)
NEMO Dragonfly OSMO 2P 日本公式ページ(nemoequipment.jp・2026年4月確認)
モンベル ステラリッジテント2 公式ページ(2026年4月確認)
モンベル ステラリッジテントトレール2 公式ページ(2026年4月確認)
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