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御殿場ルートは、富士山の4ルートのなかで最も過酷で、利用者が最も少ない。
今回の登山計画では選ばなかったが、 将来的に経験してみたいルートとして詳細を調べた。 標高差2,336m・8〜9時間という数字を、自分なりに理解しておきたかった。
五合目の標高は1,440m。山頂との標高差は2,336mに達し、登り所要時間は8〜9時間を覚悟する必要がある。山小屋の数は最少で、広大な砂礫の斜面がひたすら続く。
それでもこのルートを選ぶ人がいる。その理由のひとつが、大砂走りだ。
2026年シーズンの入山規制・通行料・アクセス・コースタイム・山小屋情報を整理した。
目次
この記事について
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象読者 | 御殿場ルートでの富士登山を計画している人 |
| 記事の目的 | 2026年シーズンの規制・アクセス・コースタイム・山小屋情報を一本で整理する |
| 情報ソース | 富士登山オフィシャルサイト・静岡県公式・富士急行バス公式 |
| 注意事項 | ※2026年の規制詳細は春以降に公式発表予定。最新情報は必ず公式サイトで確認すること |
御殿場ルートの特徴
御殿場ルートは、4ルートのなかで最も距離が長く、最も標高差が大きい。
| 項目 | 御殿場ルート | 富士宮ルート | 吉田ルート |
|---|---|---|---|
| 五合目標高 | 1,440m(最低) | 2,400m | 2,305m |
| 山頂との標高差 | 2,336m(最大) | 約1,386m | 約1,471m |
| 登り所要時間 | 約9時間 | 約5時間30分 | 約7時間00分 |
| 下り所要時間 | 約3〜4時間 | 約3時間00分 | 約4時間20分 |
| 路面の特徴 | 砂礫・火山灰が長く続く | 岩場多め | 砂礫中心 |
| 山小屋数 | 5軒(最少) | 8軒 | 18軒 |
| 大砂走り | あり(下山専用・最長) | なし | なし |
| 利用者数 | 最少 | 中程度 | 最多 |
最大の特徴が下山道の大砂走りだ。黒い火山灰の斜面を一気に駆け下る1,000m以上の区間は、御殿場ルートにしかない体験だ。下山時間の大幅な短縮にもなる。
登りの長さと体力消耗は相応に大きい。このルートは経験者向けと位置づけるのが適切だ。初めての富士登山には他のルートを推奨する。
アクセス:御殿場口五合目へのアクセスとマイカー規制
御殿場口五合目は静岡県御殿場市に位置する。東名高速道路の御殿場ICから国道138号を経由するアクセスが最短だ。4ルートの中では首都圏・東海圏双方からアクセスしやすい立地にある。
マイカー規制の概要
- 規制期間: 御殿場口ではマイカー規制を行っていない
- 五合目駐車場: 約500台まで駐車可能、駐車料金は無料
公共交通機関でのアクセス
| 出発地 | 手段 | 所要時間目安 |
|---|---|---|
| 御殿場駅 | 富士急行バス(夏季運行) | 約30分 |
| 新宿・品川方面 | JR新幹線で三島または小田原→東海道本線→御殿場線 | — |
御殿場駅からのバスアクセスが基本になる。夏季シーズン中の時刻表・運行日は富士急行バスの公式サイトで確認すること。
2026年の入山規制と通行料
通行料(入山料)
- 金額: 1人1回 4,000円(静岡県側3ルート共通。富士宮・須走・御殿場)
事前手続き(FUJI NAVI)
2026年も「FUJI NAVI」による事前登録が必要と見込まれる。
- 静岡県公式アプリ「FUJI NAVI」で登録
- 富士山保全・安全登山に関するeラーニングを受講し、確認テストに合格
- 入山料(4,000円)をオンライン決済
- QRコード形式の入山証を取得
手続きの詳細・受付開始日は公式発表を待つこと。
夜間入山規制
- 規制時間: 14:00〜翌3:00
- 夜間入山できる条件: 山小屋宿泊者のみ
出発点の標高が低い御殿場ルートで日帰りを狙う場合、3:00〜14:00の間に標高差2,336mを往復する計算になる。余裕ある計画のためにも、山小屋宿泊を強く推奨する。
コースタイム:五合目〜剣ヶ峰
| 区間 | 標高 | 登り | 下り |
|---|---|---|---|
| 五合目(御殿場口) → 新五合五勺 | 1,920m | 115分 | 55分 |
| 新五合五勺 → 六合目 | 2,830m | 180分 | 50分 |
| 六合目 → 七合目 | 3,040m | 40分 | 20分 |
| 七合目 → 七合五勺(砂走館) | 3,120m | 20分 | 10分 |
| 七合五勺 → 八合目 | 3,300m | 75分 | 40分 |
| 八合目 → 御殿場口頂上 | 3,710m | 90分 | 35分 |
| 御殿場口頂上 → 剣ヶ峰 | 3,776m | 25分 | 15分 |
| 合計 | 9時間05分(休憩除く) | 3時間45分 | |
| お鉢めぐり(剣ヶ峰一周) | 約1時間30分 | — |
コースタイムは富士登山オフィシャルサイトの参考値。御殿場ルートは全体的に標高差が大きく、コースタイム通りに進むのは健脚者でも難しい場合がある。1〜2時間の余裕を持った行程計画を推奨する。
下山の大砂走りは、通常の砂礫道より大幅に速く下れる。膝を伸ばし、重心を後ろに置きながら斜面を駆け下る感覚は独特だ。
山小屋情報
御殿場ルートは4ルート中最も山小屋が少ない。小屋間の距離も長く、計画的な利用が必要だ。
| 合目 | 山小屋名 | 標高 |
|---|---|---|
| 新六合目 | 2,590m | |
| 七合四勺 | 3,090m | |
| 七合五勺 | 3,120m | |
| 七合九勺 | 3,300m |
- 山小屋数は5軒。吉田ルートの18軒と比較すると選択肢は極めて限られる
- 営業期間目安: 2026年7月上旬〜9月上旬(各小屋により異なる)
- 料金目安(素泊まり): 11,000〜13,000円前後
- 事前予約は必須。混雑期の直前予約は宿泊できない可能性が高い
八合目(赤岩八合館・3,300m)が、ご来光を狙う場合の最終宿泊候補になる。
登山計画のポイント
1. 体力と時間の見積もりを保守的にする
標高差2,336mは数字として把握していても、実際に歩くと想定以上の消耗になる。登り8〜9時間を前提として、山小屋泊を含む余裕のある計画を立てること。
日帰りを検討する場合、それ相応の体力と経験が前提となる。富士山を初めて登る人には他のルートを推奨する。
2. 大砂走りの準備をする
御殿場ルートの最大の魅力が下山道の大砂走りだ。八合目付近から御殿場口まで続く砂礫の急斜面を一気に下る。
ゲイターは必須だ。着用なしでは靴と靴下の中に大量の砂が入る。トレッキングポールも、バランスを保ちながら速く下るために有効だ。
3. 山小屋間の水・食料を十分に持つ
小屋間の距離が長い。特に五合目〜六合目(90分)、六合目〜七合目(90分)の区間は補給の機会がない。
水は最低2L以上を携行する。行動食も多めに準備すること。
4. 残雪の確認を事前に行う
御殿場ルートは上部に残雪が残る場合がある。7月中旬以降でも雪渓が残存するシーズンがある。
登山日前に富士登山オフィシャルサイトや各山小屋のSNSで積雪状況を確認し、軽アイゼンの持参要否を判断すること。
5. 装備の優先度
| アイテム | 富士宮ルートでの重要度 | 備考 |
|---|---|---|
| レインウェア(上下) | ◎必須 | 山頂付近は天候急変が多い |
| 防寒ミドルレイヤー | ◎必須 | 山頂気温は夏でも5〜10℃以下 |
| ゲイター | ◎必須 | 大砂走りで砂が大量に入る。着用前提 |
| トレッキングポール | ◎必須 | 長い登りと大砂走りの下りで必要性が高い |
| 行動食(多め) | ◎必須 | 小屋間が長く、エネルギー消費量も最大 |
| 水(2L以上) | ◎必須 | 小屋間の距離が長い |
| 軽アイゼン | △条件付き | 残雪状況による。事前に確認すること |
まとめ
御殿場ルートは、富士登山の中で最も負荷が高い。最長・最難関というのは、誇張ではなく数値が示す事実だ。
その代わり、大砂走りという体験がある。広大な砂礫の斜面をひたすら歩き上げ、一気に駆け下る。この感覚は他の3ルートでは得られない。
| 確認事項 | 詳細 |
|---|---|
| マイカー規制なし | マイカーでアクセスできる唯一の五合目 |
| 通行料 | 4,000円(静岡県側共通)。FUJI NAVIで事前登録・決済が必要 |
| 夜間入山 | 14:00〜翌3:00は山小屋宿泊者のみ |
| 山小屋 | 5軒のみ。小屋間の距離が長い。早期予約必須 |
| 残雪 | 7月中旬以降も残存する場合あり。事前確認を推奨 |
| 大砂走り | 下山専用。ゲイター・トレッキングポール必須 |
最新の規制情報は必ず公式サイトで確認すること。
※情報の出典:
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